最終更新日:2025年11月20日
ボルノレキサント(ボルズィ)の効果・作用・副作用
作用・特徴
ボルズィは、他のオレキシン受容体拮抗薬と同じく、覚醒に関与する神経ペプチドであるオレキシンの受容体(OX1RおよびOX2R)への結合を選択的に阻害し、自然な睡眠状態への移行を促します。
大正製薬により開発され、2025年8月承認されました。
以下の順で、不眠症治療薬として4剤目のオレキシン受容体拮抗薬となります。
- スボレキサント(ベルソムラ)
- レンボレキサント(デエビゴ)
- ダリドレキサント(クービビック)
- ボルノレキサント(ボルズィ)
ボルズィの特徴として、内服後約30~45分で最高血中濃度に達し、入眠効果にすぐれているとされています1)。
また、半減期は約1時間半から2時間で短く、翌日への持ち越しが少ないとされています1)、(図1)。
図1 各オレキシン受容体拮抗薬の血中濃度の推移

構造はベルソムラ、クービビックと同じ、2H-1,2,3-トリアゾール環を有する構造となっています2)、(図2)。
図2 ベルソムラ・クービビック・ボルノレキサントの化学構造式

クービビックと同様にオレキシン1受容体、2受容体の阻害作用が強い(効果が強い)ことがわかっています2)、(図3)。
図3 各オレキシン受容体拮抗薬のオレキシン1受容体・2受容体阻害率の比較

効能・効果
保険承認における効能・効果は不眠症となっています。
用法・用量
通常、成人では1日1回5mgを就寝直前に内服する。なお、症状により適宜増減するが、1日1回10mgを超えないこととするとなっています。
剤型
剤型は2.5mg錠、5mg錠、10mg錠があります。
薬物動態
ボルズィ10mgでは、内服後約45分で最高血中濃度に達し、約2時間で半減します1)、(図4)。
図4 ボルノレキサントの血中濃度の推移

ボルズィは速やかに吸収され、酸化により代謝され、排泄されることが示されています3)、(図5)。
図5 ボルノレキサントの代謝

主な有害事象は傾眠(5 mg群で3.1 %、10 mg群で3.6%、プラセボ群で1.5%)及び上咽頭炎(5 mg群で0.5 %、10 mg群で3.0%、プラセボ群で1.5%)であったことが報告されています4)。
不眠症状がある場合は、我慢せずに早めの心療内科・精神科の受診をおすすめします。 まずはかかりつけ内科等で相談するのも1つの方法です。
おひとりで悩んでいませんか?
まずはかかりつけ内科等で相談するもの1つの方法です。

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