最終更新日:2018年3月13日
子宮頸がん検診をうけましょう!
子宮頸がんとは
子宮の悪性腫瘍(癌)のうち、子宮頸部(子宮の下方で、首のようになっている部分)にできるものです。婦人科の悪性腫瘍の中で最も多くみられます。 通常のがんとは異なり、20~40代という若い世代の患者さんが多く、妊娠年齢と重なることも大きな問題です。
どうして子宮頸がんになるの?
子宮頸がんの原因は、ヒトパピローマウイルス(HPV)の感染であることがわかっています。このウイルスはありふれたもので、性交渉の経験がある人であれば、誰でも感染する可能性があります。多くの場合、感染しても自然に治るのですが、一部のタイプのウイルス感染が長引いた時に、子宮頸部の細胞が変化してがんになるのです。 現在のところ、このウイルスの治療薬はありません。
子宮頸がん検診とは?
子宮頸部の細胞を調べる検査です。内診台で子宮頸部の状態を直接確認して、表面を軽くこすることで細胞をとります。検査自体は簡単ですぐに終わります。検査の時に少し圧迫されるような違和感があるかもしれませんが、心配するような痛みはありません。
どうして子宮頸がん検診が必要なの?
ウイルス感染から細胞のがん化には、少なくとも数年かかると言われています。 そのため定期的に細胞の検査をすることにより、「異形成」というがんの手前の段階で異常が発見されます。異型性の段階で治療を行えばがんを予防できます。 万一がんが見つかる場合でも、定期的に細胞診を受けている方に発見されるがんは、ほとんどが初期のがんです。そのため、きちんと治療ができて命にかかわることはまずありません。
日本では残念ながら、子宮頸がんで亡くなる方が少しずつ増えています。 定期的に子宮頸がん検診をうけることで、子宮頸がんが命にかかわるようになる前に発見し、治療ができます。 そして異形成やごく初期の段階の癌では、子宮頸部の一部を切除するだけの手術となりますのでその後の妊娠・出産が可能である、ということをぜひ知ってください。 子宮頸がんで命をおとす女性、そして治療のためにその後の妊娠を断念せざるをえない女性がひとりでも少なくなることが私たちの願いです。 ぜひ子宮頸がん検診をうけましょう。
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