最終更新日:2017年11月8日

「ニキビ」「吹き出物」は治療できる病気

ニキビの医学名称は「尋常性ざ瘡(じんじょうせい-ざそう)」といいます。原因も人により様々で完全に特定することはできていませんが、男性ホルモンが大きく関与しているとも言われています。

実際に皮膚に出来たニキビを診ると、「アクネ菌」という肌の常在菌が主な原因となっているようです。市販のニキビ用のスキンケア用品は、この「アクネ菌」を対策することを目的に作られています。
この細菌は毛穴につまった皮脂を栄養にして増えていき、さらにこの細菌は皮脂を脂肪酸に変化させて、炎症を引き起こします。

ニキビは、治療できる皮膚炎として、今では健康保険の対象内なんです。
ちなみに、日本の保険制度では、抗生剤やビタミン剤、硫黄カンフルローション等の他に外用レチノイドやディフェリンなどの薬も保険の適用となってきています。

ニキビの状態を見ながら飲み薬や塗り薬などを処方して、根気よく治療をしていきます。

治りにくい、赤みがとれないようなニキビで、さらにそのニキビ跡が陥没してしまった患者さんも多く来院されます。初期の治療を正しく行うことで、痕を残さずにきれいな肌に戻していくことができます。
治療は肌の細胞の生まれ変わり(新陳代謝)のサイクルを上手に利用して進めて行きます。すぐにピカピカの肌になる!とはいきませんが、根気よく治療をしていきましょう。

まだ、保険治療ではありませんが、ピーリングやレーザー治療を行うことで、出来てしまったニキビ、治ったけれど痕だけ残ってしまったニキビなどをきれいにしていくことができます。

また、ドクターズコスメを利用するなど、肌にあったスキンケア用品も皮膚科で相談できるようになってきました。低刺激のものから、医療機関だけで取り扱えるビタミン濃度の高いものなど、種類も様々です。
敏感肌などでなかなかスキンケア用品が合わない、いまいち効果が無いと感じている方は、是非ご相談ください。

若い時はもちろん、大人になってからニキビができる人が増えています。年齢が上がってもストレスが増えるということもあり、女性も男性問わず様々な方がニキビで悩んでいらっしゃいます。

ひとつ必ず言えることは、ニキビをいじめないこと!
手や器具で自分でつぶしたり、引っ掻いてしまったりする方がとても多く、自覚が無くいつの間にかニキビをいじってしまっている方も多く、それを止めるだけでも症状が治まることも珍しくありません。
実際診断の際にも、ついニキビに手が行ってしまっている方をよく見ます。

自己流でケアせず、専門家に相談することが、完治の近道ですよ!

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