最終更新日:2021年8月4日
甲状腺疾患を有する患者さんにおけるCOVID-19
甲状腺疾患を有する患者さんにおけるCOVID-19
コントロール不良の甲状腺機能異常の状態では注意が必要
自己免疫性甲状腺疾患(バセドウ病、橋本病)は、免疫低下状態を意味するものではないので、甲状腺機能がコントロールされているバセドウ病や橋本病の患者さんが、COVID-19に罹患しやすかったり、重症化しやすかったりすることはありません。
しかしながら、コントロール不良の甲状腺機能異常(特に重度の甲状腺機能亢進症)の状態で、COVID19に感染してしまった場合、好ましくない経過を生じる可能性は否定できません。
自己判断での通院中断や休薬は避けて、主治医の指示に従って治療を継続してください。
抗甲状腺薬の副作用である無顆粒球症も、発熱、咽頭痛が生じます
また、バセドウ病に対する抗甲状腺薬(メルカゾール、チウラジール、プロパジール)の副作用である顆粒球減少症の症状(発熱、咽頭痛)は、COVID-19の症状とオーバーラップします。
抗甲状腺薬を服用中の方がこのような症状を認めたら、主治医とご相談ください。
甲状腺がんとCOVID19
甲状腺分化癌(乳頭癌、濾胞癌)の術後の患者さんで、仮にリンパ節再発、肺転移、骨転移を有しているとしても、進行が緩徐で病状が落ち着いているのであれば、特にCOVID-19に対するリスクが高いとは考えなくてよいと思われます。
進行性の肺転移を有する患者さん、分子標的治療を行っている患者さんは、COVID-19感染の際に重症化するリスクが高い可能性がありますので、主治医との連絡を十分にお取りください。
術後甲状腺機能低下症で、甲状腺ホルモン薬(チラーヂンS)を服用中の患者さんは、甲状腺機能を良好にコントロールすることが肝要になりますので、自己判断での通院中断や休薬は避けて、主治医の指示に従って治療を継続してください。
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