大野醫院の特徴

一見診療所には見えない重厚な和風建築の「大野醫院」は昭和35年開業。練馬区中村で50年以上にわたり地域医療に尽力されています。2代目院長の大野邦彦先生に、お話を伺いました。

大野ドクターへのインタビュー

★建物へのこだわり
15年前に医院を建て替える際、年月を経て“味わい”がでてくる和風建築を選びました。長野県小布施町にある母の実家（築100年以上）を模して、コンパクトにそのエキスを持ってきた建物です。
格子を使用した窓や「の」の字の暖簾はデザインだけでなく、採光・温度・風の流れなど機能性も備えています。

★“土着の街医者”として
先代院長の父は外科系が専門でしたが、小児から高齢者まで分け隔てなく診ていました。患者さんも親から子へ代々かかっておられる方が多くいらっしゃいますので、診療科目にこだわっていません。ただし本当に専門外の疾患や重症の方は、大病院と連携をとりながらケアしています。
子供の頃から慣れ親しんだ町で、いまでは商店街や祭りなどの行事をはじめ、出身中学を含む地元の学校3校の校医を務めるなど「土着の医者」として地元密着の活動をしています。
子供たちに対しては、生活習慣や健康管理の教育に力を入れたいと思っています。
現在特化しているのは高齢者医療です。家族がいない、いても遠く離れて暮らしているなどの独居老人が増えています。定期的に来られるはずの独居の患者さんが来られないときには電話で状況を確認するなどの対応をしています。今後更に患者さんの高齢化が進んだとき、医師が足りない・見取りが増えるといった地域医療の課題について問題意識を持っています。

★専門分野と取り組み
基本は呼吸器・循環器を中心とした内科一般が専門です。
国立国際医療研究センターと東京医大病院で、10年以上にわたり総合診療科及びその分野の医学教育に関わった経験を活かし医療連携を積極的に行なっています。

★患者さんへのメッセージ
患者さんとの対話を重視した診療で、疾患や治療に対するわかりやすい説明と対応を大切にしています。かかりつけ医として、どんなことでもご相談下さい。

【取材者コメント】
自ら“土着の街医者”とおっしゃる大野先生は、地域の人々の健康を守ることを第一に考えておられる地元想いのドクターです。個人開業のクリニックでは珍しい日曜午後の診療も、もともとは地元の患者さんに頼まれたのがきっかけだったそうです。
また、大病院とのネットワークを活かし、病院を紹介する際は臓器別に一番信頼して任せられるドクターを選別して紹介されるという、きめ細かい医療連携を実践されています。
幅広い守備範囲と高度な医療連携、そして気軽に相談に行ける雰囲気は、本当に頼りになる「かかりつけ医」だと思います。