最終更新日:2023年5月25日

薬でなかなか治らないアレルギー性鼻炎(花粉症)に CO2レーザー治療

アレルギー性鼻炎でお悩みの方は多いですよね。

私も、スギ花粉には凄く敏感で、
毎年3月近辺は薬を使いながらしのいでいます…。

アレルギー性鼻炎(花粉症)には2タイプあります

さて、花粉症という言葉でお馴染みの「アレルギー性鼻炎」、
これには大きく2つのタイプがあるのをご存知でしたか?

1つ目は鼻水・くしゃみを主体とするタイプ、2つ目は鼻づまりを主体とするタイプです。皆様はどちらでしょうか?

アレルギー性鼻炎(花粉症)2つのタイプ

  • 鼻水・くしゃみを主体とするタイプ
  • 鼻づまりを主体とするタイプ

患者さんがどちらのタイプのアレルギー性鼻炎なのかは、投薬を考える際に非常に重要なキーワードとなります。投薬内容に大きく影響するからです。

ただ、今回はではCO2レーザーのお話をしますので、投薬については割愛させていただきます。

薬でなかなか治らないという方に

アレルギー性鼻炎をお持ちの患者様の中で、薬を使っているにも関わらず、なかなか症状が改善しない方はいらっしゃいませんか?

特に鼻づまりで困っていて、かつ薬を使っているにも関わらずあまり症状の改善を認めない方に、CO2レーザー治療はお勧めです。

CO2レーザーは、アレルギー性鼻炎の治療に関してのガイドラインにも記載されている、保険診療の治療です。

手術療法は時間がかかる・・・

CO2レーザー治療は、薬による治療と、手術による治療の間の、中間的治療です。

粘膜下下甲介骨切除術を代表とする手術療法は、根治的な治療です。

なぜならば鼻づまりに最も影響する下甲介を半永久的にサイズダウンするためには、中の骨をトリミングする以外に選択肢がないからです。

しかし、手術は多くの場合、全身麻酔下に行うことが多く、入院することが前提となります。

時間のある方の場合、手術が最も良い選択と言えますが、仕事や勉強で忙しい方の場合、なかなか決心しかねることが多いのではないでしょうか?

CO2レーザー治療は外来で行えます

まずは検査でアレルギーの原因を特定しましょう

大きな流れとしては、もちろんアレルギー性鼻炎で悩んでいらっしゃる方が対象ですが、アレルギー検査をしたことのない方の場合、まずは血液検査でアレルギー反応を確認します。

原因をはっきりさせた上で、薬では症状の改善が乏しかった方、特に鼻づまりで困っていらっしゃる方を対象に、予定を組んでいきます。

施術当日の流れ

施術予定日は、局所麻酔(ガーゼによる麻酔です)を行った後、CO2レーザーで鼻粘膜焼灼を行います。

麻酔が概ね15分程度、CO2レーザー焼灼が5~10分程度です。

その後5分程度安静にしていただき再度鼻内を観察、異常がないことを確認し、当日は終了となります。

施術後しばらく通っていただきます

肝心なのは、CO2レーザー治療は、施行する日だけ通院すれば良いというわけではありません。

その後しばらく鼻内に痂皮(かひ)というカサブタがつくため、これを除去するのに時々通院する必要があるということです。

最初の頃はこの痂皮(かひ)がよく付着するため、週1回程度受診する必要がありますが、状態が落ち着き次第、どんどん再診の間隔をあけてゆきます。

最終的に粘膜が落ち着くタイミングは個人差がありますが、概ね施術後2ヶ月程度で通院終了となることが多いです。

CO2レーザー治療の効果はおおむね1年有効です

CO2レーザー治療は、局所麻酔を施行後に行いますので、疼痛(とうつう:ズキズキとした痛み)はまずありません。

ただ、全身麻酔をかけて行う下甲介骨切除術と異なり、あくまで鼻粘膜の表面を焼いているにすぎないので、効果の持続時間に限界があります。

具体的には、概ね1年程度で鼻粘膜は元の状態に戻ります。

ですから、CO2レーザー治療を施行後も、1年後に再度施行を希望される方も多くいらっしゃいます。

CO2レーザー治療は花粉シーズン中は控えましょう

また、スギ花粉症などでレーザー治療を希望される方の場合、施術できる期間に縛りがあります。

基本的に症状が出る時期はレーザー治療を控えた方が良いと考えておりますので、2月から5月頃までは、当院ではスギ花粉症に対するレーザー治療は行なっておりません。

6月から翌年の1月までは、レーザー治療を行っておりますので、
適宜ご相談ください。

対象年齢について

レーザー治療を施行する年齢についてですが、基本的には高校生以上とさせていただいております。

理由としては、まずは治療の意義をちゃんと理解できる必要があること、ガーゼによる局所麻酔を行うとは言え、鼻内で処置を行いますので、これをちゃんと安静に受けることができること、この2点をクリアしている必要があり、概ね高校生以上であれば問題ないことが多いため、そのようにしております。

未成年の方は保護者の方と一緒にご来院ください

ただ、未成年の方の場合は保護者の同意が必要であり、基本的には未成年の方の場合、保護者の方に同伴いただき、説明をさせていただいた上で納得いただけるようであれば、施術の予定を組む形としております。

疑問に思うことなどがあれば、外来診察の際にお答えすることも可能です。

アレルギー性鼻炎で悩まれている方がいらっしゃいましたら、是非当院へ御相談ください。

お話を伺ったのは・・・
岡林 大 (おかばやし  ゆたか ) 先生
ドクターのクリニック詳細情報
南馬込おかばやし耳鼻咽喉科
耳鼻咽喉科

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