最終更新日:2021年6月30日
痰(たん)は何かの病気のサイン?
- 痰がからんで苦しい。何かの病気のサインなのか?
- ここ最近、痰がからんで苦しいです。
のどの奥にからみ、咳払いをしてもなかなか出てきません。
一日中痰がからみやすい状態で、しゃべるときは咳払いをしながらといった状態です。
のどの痛みや咳が出るといったことはありません。
原因は何でしょうか。病気のサインでしょうか。(千葉県 32歳 女性)
- 痰が大きな病気の原因になることはまれ
強い痰切りや咳払いは逆効果 - 痰がからむことでお困りのようですね。のどの粘膜が炎症を起こしてでてくる分泌液が痰となります。
炎症の程度によって透明のものから黄色、緑色のもの、また血液が混じった暗赤色のもの、粘り気もサラサラなものからべったりくっついて離れないものまで、さまざまあります。
いずれにしてものどの炎症があるために出てきます。
ほとんどの場合、かぜなどの咽頭炎から起こってきますが、乾燥が影響することもあります。
11月頃から3月頃までは気温が低いだけでなく空気もカラカラに乾燥していて、その乾いた空気をじかに取り入れるのどや鼻の粘膜は炎症を起こしやすくなります。 クーラーを使う季節も室内が乾燥し症状が強くなることもあります。
鼻が詰まっていると鼻呼吸ができず口で呼吸しなくてはならないため、のどの乾燥がひどくなります。 また副鼻腔炎やアレルギー性鼻炎があると鼻水が鼻の奥からのどに下ってくる後鼻漏が痰になることもあります。
なかなか治らない患者さんは一度、のど・鼻を診る耳鼻咽喉科を受診することをおすすめします。 口の中からのどの奥、気管支まで粘膜の状態を詳しく診てもらい、また鼻もあわせてチェックを受け、しっかり治療してもらうとほとんどの方は良くなります。
痰が何か大きな病気の原因、前触れになることはあまりなく、心配しなくても大丈夫です。痰を気にしすぎてしょっちゅう強く「痰切り」をしたり「咳払い」をしたりすると、逆にのどの粘膜を痛めてしまい逆効果です。うがいも極端に強く行うのは良くありません。軽く口に含んで出していただければ十分です。
(笑顔 2015年5月号に掲載)
当クリニックで検査を受けていただけます

当クリニックでのどのファイバースコープによる検査を受けていただけます。
上にも書きましたように、痰そのものが大きな病気の原因になることは少ないですが、なかなか治らなくて気になっている場合や、痰が気になって咳ばらいをしていたらのどに痛みが出てきたという場合には、一度検査を受けてみるようにしましょう。
フリーワードを入力
- 美とダイエット|もっとスリムに!美しく!
- 正しいダイエットの方法
- アトピー性皮膚炎って治らないんでしょうか…
- 「ニキビ」「吹き出物」は治療できる病気
- 最近増え続ける脱毛サロン、やっぱり医師にお願いしたほうが効果的?
- 全方位美肌になる、レーザー治療の一問一答
- 新型コロナウイルス関連情報
- 新型コロナウイルス感染症の塩野義製薬の治療薬について
- 新型コロナウイルス感染症(COVID-19)③ 検査その2
- 新型コロナウイルス感染症(COVID-19)② 検査その1
- 新型コロナウイルス感染症(COVID-19)① 概論と症状
- 甲状腺疾患を有する患者様の新型コロナ(COVID-19)ワクチン接種