最終更新日:2017年11月8日

子供の風邪・鼻疾患と耳の病気の関係について教えてください。

子供の風邪・鼻疾患と耳の病気の関係について教えてください。

小児は大人の様に鼻をかむことが出来ないために、なかなか鼻汁が止まりません。お子様の鼻炎が長引くと、成人と異なる合併症が起こりやすく、注意が必要です。

《1》急性中耳炎
小児の鼻炎を起こした場合には、鼻かみが出来ないために鼻汁が鼻腔の後ろ側にたまり、この鼻汁は耳管(耳の奥と耳をつなぐ管)を通じて、鼓膜の内側(中耳)に流れ込みます。この状態でばい菌が中耳に入り込むと、急な耳痛や発熱などの症状が出ます。お子様の場合では耳管が成人に比べて水平であることから、より中耳炎が起こりやすく注意が必要です。早期の対応を怠ると鼓膜の裏側の膿は自然排膿して耳だれがでます。まずは早期の治療が大切です。

《2》滲出性中耳炎 しんしゅつせいちゅうじえん お子様の場合最も注意が必要な頻度の高い耳鼻科疾患です。上記の理由から小児では鼓膜の内側には鼻汁が入りやすく、また1日中の鼻すすりにより鼓膜裏側の内耳の圧力は陰圧となりやすく、これにより中耳の空間(中耳腔)に液体が貯まります。この状態を滲出性中耳炎と呼びます。この状態が継続すると急性中耳炎を繰り返したり、将来治りにくい慢性中耳炎(真珠腫性中耳炎・癒着性中耳炎)に移行する場合があり、注意が必要です。この疾患は痛みも無いことから見過ごされることも多く、なんとなく聞き返しが多いなどの日常の保護者の方の注意が大切です。滲出性中耳炎の治療の基本は確実に鼻水を取り除き、鼻汁を止めることです。さらに鼻汁が止まったところで耳管通気(鼻から耳に空気を送り貯留液を排出させる)を行います。場合によりアデノイドと呼ばれる鼻の奥のリンパ組織増殖が原因の場合もあり、その場合はアデノイドの切除も行う場合もあります。いずれにしてもこの病気の十分な理解と、根気強い治療が欠かせません。

お話を伺ったのは・・・
芋川 英紀 先生
ドクターのクリニック詳細情報
芋川耳鼻咽喉科クリニック
耳鼻咽喉科, 気管食道科, アレルギー科, 形成外科, リハビリテーション

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