■鼻からできる胃カメラの特徴 胃を調べる検査としてはバリウムを飲んで行うX線検査と胃カメラ(胃内視鏡検査)があります。 X線検査と比較して胃カメラには直接病変の形や色の変化を直接見ることが出来るといった利点があります。 たとえば、早期の胃癌や食道癌は盛り上がったりせずに、粘膜の色調が赤く変わるだけだったりするものがあります。 その様な病変をバリウムの検査で見つけることは非常に困難といえます。さらに胃カメラは何か異常があった場合には直接細胞を調べる検査(生検といいます)が行えます。 生検を行うことによってその病変が悪性なのか、良性なのかの診断をすることが出来ます。このようにバリウムの検査と比較して、胃カメラの検査には優れた利点があるため広く行われるようになったのですが、一般的にはバリウムの検査に比較して “辛い検査”というイメージがあるため検査を受けることをためらわれる方も多いのではないでしょうか? 口から行う胃カメラは(経口内視鏡)挿入時に舌の付け根の近くを通ります。このとき咽頭反射が起きることがあり、そうすると“オエッ”となってしまいます。 当院で行っている、鼻からの胃カメラ(経鼻内視鏡)ですと舌の付け根を刺激することが少ないため、咽頭反射はほとんど起きません。 また、使用する麻酔の量も少なくてすみますので、より安全に行うことが出来ますし、検査中も会話をすることが出来るので安心です。 以前の鼻からの胃カメラは暗くて画像が悪いといったこともあったようですが、最新のものでは改善されており画像もほぼ満足できるレベルです。 ただ欠点がないわけではなく出血している潰瘍の止血だったり腫瘍を切除することだったりといった内視鏡治療は鼻からの胃カメラでは行うことが出来ません(カメラが細すぎて処置をするための機械が通らないためです)。 また、鼻腔が非常に細い方は検査が終わった後に少量の鼻血が出たり、カメラが挿入できずに鼻からの検査が行えないといったことが稀にあります(そのときは口からの胃カメラを行わせていただいております)。
■こんな病気の早期発見に役立ちます 胃癌、食道癌、十二指腸癌といった悪性腫瘍。胃潰瘍や十二指腸潰瘍、急性胃炎、慢性胃炎、胃ポリープ、十二指腸ポリープ、逆流性食道炎といった良性疾患などです。
検査は左向きの状態で行わせていただきます。 このときテレビの画面が目の前にありますから、検査の様子を見ることが出来ます。会話をすることが可能ですので、気になった点は検査中でもご質問いただけます。 検査の時間は通常約7−9分程度です。細胞を調べる検査等を行ったときはもう少し時間がかかることもあります。検査後、結果をご説明させていただき帰宅となります。 眠くなる麻酔は使っておりませんから、すぐにお帰りいただくことが出来ますし、お食事を取っていただくことも可能です。
■最後に 当院では鼻からの胃カメラのほかに、希望される方には静脈麻酔(点滴の麻酔)を使った胃カメラの検査もさせていただいております。 胃カメラはこのやり方が一番良いというものは無く、どのやり方にも一長一短があります。それぞれの長所・短所を詳しく聞かれた上で、検査を受ける受けないも含めて、検査の方法をお決めになられては如何でしょうか。 一番心配なことは、検査が辛いかも、苦しいかもしれないからといって病院を受診されずにされずに病気を発見する機会を失ってしまうことです。ぜひ一度、専門医にご相談されることをお勧めいたします。