疾患と治療シリーズ「五十肩」 笠井整形外科  
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疾患と治療シリーズ
「五十肩」笠井整形外科 疾患と治療シリーズ 第1号
年齢を問わず肩の痛みを症状とする疾患群を総称して肩関節周囲炎といいます。
そのうち中高年者にみられる、痛みに続く関節拘縮(関節が固くなること)を五十肩といいます
[原因]
加齢に伴い関節変形が起こったり、肩の筋肉・腱がもろくなり損傷をうけやすくなります。その結果、肩の筋肉に炎症、拘縮が生じるといわれています。
[治療の原則]
五十肩の病期には、痙縮期、拘縮期、回復期があります。
病期に合わせた治療法を選択する必要があります。

1.痙縮期の治療

痙縮期は筋肉・腱に炎症が生じ、緊張した状態になります。この時期は痛みが強いため痛みを和らげる治療が優先されます。 
    (1)安静・保温
    安静・保温につとめてください。冷房に直接あたることは避け、入浴はよいとされています。但し、長すぎる安静期間は拘縮の原因となるので注意が必要です。
    五十肩

    (2)薬物療法
    消炎鎮痛剤・筋弛緩薬を内服します。夜間疼痛による不眠には安定剤を使用することがあります。

    (3)注射
    局所麻酔薬+ステロイド、ヒアルロン酸などを関節内に注射し炎症を抑えます。ステロイドの抗炎症作用は強力ですが、副作用もあるので数回の使用にとどめます。
    五十肩

    (4)運動療法
    この時期の過激な運動療法は痛みを増悪させます。振り子運動や挙上運動がおすすめです。
    五十肩

    (5)理学療法
    ホットパック、マイクロ波などの温熱療法や、筋痙縮の改善目的の低周波治療器を使用します。

2.拘縮期の治療  

拘縮期では疼痛は和らぎ、関節拘縮が主症状となります。この時期は拘縮を改善させる運動療法・理学療法が中心となります。    

(1) 保温 
この時期も保温につとめてください。

(2) 薬物療法 
運動時の過度の痛みがあるときのみ使用します。



(3) 運動療法 
振り子運動、挙上運動に加え、道具を使った運動(棒体操、背中洗い運動)をおこないましょう。
五十肩

(4) 理学療法 
ホットパック、マイクロ波、低周波に加え他動運動で拘縮を改善させます。当院では専門の理学療法士が個別に他動運動をおこないます。

(5) パンピング 
透視レントゲンを使用しながら関節内に局所麻酔薬や生理食塩水を加圧しながら注入する方法。急に痛みがなくなり拘縮が改善することがあります。

(6) 授動術 
麻酔下で肩を動かして拘縮を改善させる方法です。関節鏡を併用して癒着をはがすこともあります。6カ月以上運動療法をしていても拘縮が改善しない場合に適応があります。
ご不明な点は、お気軽に院長にご相談ください。
平成15年10月6日作成 笠井整形外科 院長 笠井謙和
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